今回で 3 回目となる 「シリーズ見えたモノ」 です。今回は夜盲症の方の “あるある” 体験のトップテンにランクインするであろう 「しょっちゅう何かの “角” や “柱” に身体をぶつけた」 痛い思い出をテーマにしてみました。
筆者は自宅や他の建物を出入りする時に足や腕を塀や柱、柵、花壇などによくぶつけています。そんな痛い経験を週に何度も体験しており、運の悪い時だとそれが毎日だったり、連続して同じ場所で身体をぶつけることもあっていつになっても身体の生傷が絶えません。たぶんこれは夜盲症の方が最も多く体験していることの一つだと思います。
そこで MW10 を使用すると身の回りが通常よりも明るく映るので、上記のように障害物が近くにあったとしても MW10 が無い時よりも気づきやすく回避することができます。ただし MW10 の明るい映像というのはレンズ内のディスプレイにしか映らず、ユーザーが正面を向いているときに足元を確認するには頭を下げる普段はあまりしない仕草をする必要があるので、いつでも完璧に障害物を回避できるわけではありません。MW10 を使った周辺の見方に慣れてからじゃないと上手く認識できない場合が多いと思います。この点はご注意ください。


個人的な見解になりますが、身の回りの「角」や「柱」といった障害物を認識できることはとても重要なことだと考えています。なぜなら、大きな怪我をするリスクを減らせるからです。殆どの場合は障害物に接触したとしてもちょこんとぶつけるかかする程度ですが、それが激突レベルの接触だとヤバイですよね。また、接触したモノの形状、硬さ、鋭さによっては大怪我をする可能性があります。そうしたリスクを少しでも軽減できるのは MW10 の魅力の一つだと思っています。
夜盲症ではない方にも夜盲症の方の見え方を知ってもらうことで MW10 の利用価値を伝えることができたらいいと思い、そこで筆者の夜の見え方を一部ご紹介します。
もしあなたが帰宅して車から降り玄関に入ろうとする普段の何気ない一コマを例に挙げますが、周辺に街灯や玄関付近の明かりが少しでもあれば難なく玄関まで辿り着けるでしょう(全員がそうとはいいません)。一方筆者の場合、照明が点いている光源部分は明るく普通に見えるのですが、その光が周囲を照らしていないように見えるため(ISO 値みたいに感度が低いということ)、例えば照明と照明の間は殆ど真っ暗に近い光景に映るのです。なのでもし真っ暗な場所だと殆ど見えません。そのため、もしそこに障害物があったらその存在に気づかずに突っ込んでしまうのです。
MW10 を使うと街灯に照らされた周辺数 m は自分の手や足元が見える程度にまで明るく映りますので、夜間の移動時には重宝しています。
「シリーズ見えたモノ」はネタも多いので、これからも頻繁に配信していきます。そういうことの一つひとつを夜盲症の当事者である筆者が具体例や体験談を挙げながら説明していくことで、MW10 の効果がもたらす価値をリアルでより正確に伝えられ、より正しく MW10 を理解できると考えております。