イベントやネットで MW10HiKARI の情報を見聞きするにつけ、夜盲症の方々の中には 「MW10 欲しいな〜」 とか 「やっぱ MW10 買った方がいいかな」 と、ついついその気になってしまうことがかもしれません。しかし筆者は、MW10 の購入はその必要性を十分に吟味してからでないと結局使わなくて損をした気分になりかねないと考えており、「欲しいが購入しない」。こうした考え方も尊重します。
皆さんご存知の通り、MW10 は実費ベース 40 万円を超える高価な品物なので多くを望んでしまいます。しかし MW10 にはいくつかの制限があって MW10 を購入したから晴眼者のように行動も自由になる、ということはありません。このことは MW10 を体験すれば容易に実感できます。実態がそうであるのにも係わらず、MW10 の必要性を十分に吟味しないまま購入してしまうと、購入したけど使わなくて損をした気分になります。
筆者の場合もそうですが、MW10 を購入すると金銭的にも精神的にも多大なダメージを受けますので、それを覚悟するつもりでも自分の中で確固たる必要性を見出しておくべきです。
購入するのが自家用車なら移動手段の確保という明確な目的があるので、購入する時点でその必要性を吟味することは無いと思いますが、MW10 の場合は、用途がユーザー毎に異なるため、必要性もユーザー自身でよく吟味し判断するしかないのです。これが他の商品を購入する場合と決定的に違う部分だと言えます。
例えば、「通勤や通学で毎日夜道を歩かなければいけない」 という方なら必要性は有りだと判断できます。また、「電気を点けた室内でも暗くて見づらい」 このような方も必要性有りだと判断できます。
必要性を判断するのが難しいのは、日々、夜道を移動したり、「暗い」 と感じるシチュエーションに身を置く習慣の無い方です。
例えば、「夜盲症だけど昼間や室内は普通に見える。夜に外へ出ることは殆どない。出るとしても付き添いがいる」 このような方だと私なら必要性無しと判断します。
以上のように、MW10 を必要と感じる時は一人ひとりで違うため、夜盲症の方はご自身でそれを見出し吟味する必要があります。もし必要性が無いと判断すれば、「欲しいけど購入しない」 という選択肢をとれますし、筆者もそういったプロセスで購入を判断することをおすすめします。
夜盲症の方のご家族や販売店の方はこうしたところまでよくヒアリングし、一緒に考えてあげるといいでしょう。